市民病院のCT検査では，今年３月に導入した「２管球CT装置」が活躍しています．

このCT装置は，２組のX線管球を搭載し、高速二重螺旋撮影という新しい撮影技術を実現し，目的にもよりますが超高速かつ低線量という「より患者様に優しい」CT検査が可能になりました．また、高速に撮影できるだけでなく広範囲にわたり1mm以下の非常に細かい画像を１度の撮影で得ることが可能です．
これまでのCT装置に比べ，以下の臨床的な優位性があげられます．
１） 超高速撮影により、息止めの困難な患者様や、小児など救急領域の撮影においても広範囲を短時間で撮影できます．
２） より少ない造影剤の使用量で、脳血管や胸腹部の大動脈の撮影が可能となり，患者様の体への負担を軽減できます．
３） これまでカテーテルを使用し、入院が必要であった心臓の冠動脈の検査が外来検査として撮影できます．（症状により適応が変わります）
これらの精度の高い画像情報の提供により，救急診療や日常診療に貢献します．