ＮＭＲは（Nuclear Magnetic Resonance：核磁気共鳴）の略。最近ではＭＲＩ(Magnetic Resonance Imaging)または単にＭＲといわれています。当院では、1982年に国内で最初のＮＭＲ装置が導入された経緯から、当時からのＮＭＲを用いていましたが、2002年6月からはＭＲＩに統一されました。
　ＭＲＩ検査は強い磁気と電波を用いて体内を検査するコンピュータ画像診断法です。電波を身体に当てることによって、体の中から出る信号を受け取りコンピュータで計算することで、体内の様子を画像として表します。検査で使用する磁気や電波は無害で体には感じません。従って検査による痛みやＸ線被曝はなく、きわめて安全な検査です。
　この検査では縦、横、斜めのあらゆる方向の断面像が得られ、体内の様子が詳しくわかり、診断や治療に大変有効な検査法です。脳、脊髄などの中枢神経領域ばかりでなく、腹部､関節等、日常臨床に不可欠な検査になってきています。

患者様へ

・心臓ペースメーカーや金属性の心臓内の人工弁を装着してみえる方は検査ができません。
・その他、手術等で体内に金属がある場合には検査ができない事があります。
・検査当日の食事は普通に摂っていただいてかまいません。検査部位によっては食事を控えていただくこともあります。
・検査時間は目的や部位によって異なりますが、およそ20～30分です。

■検査前の準備
・金属は検査の妨げになりますので取り外していただきます。
　時計、ネックレス、ヘアピン、ピアス、メガネ、補聴器、入れ歯、鍵、金属のついている下着：ブラジャー、スリップなど
・検査室内は強い磁場があり、クレジットカード、テレホンカード、診察券等は使用できなくなりますので検査室内には持ち込めません。

■検査中のお願い
・検査中は特に指示することはありません。少し窮屈な感じがしますが、楽な気持ちで、動かない様にしていてください。
・検査の途中ではベッドは動きません。眠っていただいてもかまいません。
･検査中は工事現場の様なかなり大きな音がしますが、機械の音ですので心配はいりません。

<MR画像> 

　　
頭部MR画像(T2強調画像)　　　　　腰部MR画像(T1強調画像)

放射線技術科