乳房のエックス線写真のことを、マンモグラフィと呼びます。乳房は比較的やわらかい組織でできているために、普通の写真とは違い、専用のエックス線撮影装置やフィルムを使って撮影します。

　乳房にできる病気にはいろいろあり、良性の場合もあれば悪性の場合もあります。ほとんどの病気は、マンモグラフィ（乳房撮影）で見つけることができます。また、しこりが触れる場合に、写真を見てそれがどういうものであるかを判断したり、体の外側からの診察では触れない病気を見つけることもあります。
　ただ、医師による乳房の診断で乳房撮影が必要だと判断されても、良性（たとえば水の袋のようなものや乳腺の炎症）なもの、特に異常がない場合がほとんどです。こわがらずに正しい検査を受けてください。
撮影は一般的に、両方の乳房を、方向を変えて行います。（ＣＣ、ＭＬＯ）
ＣＣ：頭足方向に乳房を圧迫します。
ＭＬＯ：内外斜位方向に乳房を圧迫します。

<乳房撮影画像>
　　

患者様へ

■圧迫の必要性
　写真を撮るときに、強く押えることがあります。かなり痛い思いをされる方もいらっしゃいますが、でもこれはとても大事なことなのです。
　乳房の病気には、10分の1mmというとても小さな病変だけが早い時期に病気を見つける手がかりとなることもあり、乳房をなるべく均等に圧迫して、良い写真を撮ることが必要なのです。少しの間がんばって下さい。

■生理周期とホルモンの関係
　乳房は、排卵後から月経が始まる頃まで、卵巣から分泌されるホルモンによって影響を受け、乳房がしばしば硬くなったり痛みを感じたりします。
なるべくこの期間は避けて、できれば生理が始まって２～3日後から1週間ぐらいの、乳房が柔らかい時期に検査を受けてください。

■当院の乳房撮影装置
・  乳がん発見の手がかりとなる微細な病変を的確に画像化し、早い段階での
　　診断を可能にします。
・   乳房の撮影から画像表示までの時間が、従来の方法に比べて短時間で行えます。
・   乳房の大きさや乳腺密度に応じて、全ての乳房を的確に撮影します。
・   女性にやさしいデザインです。安心して検査を受けていただけます。

放射線技術科