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院長あいさつ
総合病院 中津川市民病院 病院長
中津川市民病院のホームページをご覧いただきましてありがとうございます。病院長の安藤秀男でございます。
2024年となりました。来年は団塊の世代の方々が75歳以上の後期高齢者となる年です。日本全体でみると後期高齢者の方が全人口の18%になると予測され、介護が必要な方はさらに増加すると言われています。
中津川市はどうでしょうか。令和5年12月に発表された市町村別各年齢階層別人口の予測値によると、2025年には後期高齢者の方は14,838人で全人口に対する20%と予測されていますが、2050年になっても後期高齢者の方の数は14,765人でほぼ変わらないと推計されています。また中津川市は、東濃5市の中で最も人口減少の率が小さい、人口の減りにくい市となっています。総人口だけでなく、小児と言われる0~14歳の人口や生産年齢と言われる15~64歳の人口も、東濃5市の中で最も人口減少の率が小さい、人口の減りにくい市となっています。ただこれらの人口推計にはリニア中央新幹線開業の影響は考慮されていません。
これらのデーターを元に各年齢階層に医療機関を受診する率をかけて医療需要を予測すると、中津川市の医療需要は大幅な増減は見られません。外来に関しましては、現在に比べ2030年に+1%、2040年に-2%とほぼ横ばいです。入院に関しても同様に2030年に+2%、2040年に-1%とこちらも横ばいのままです。
これらの数字から導きだされることは、当院の病院の規模や病床数は現状から増やす必要はありません。むしろ安心・安全で質の高い医療を展開していく「量より質」が重要となっていきます。
医療の需要は横ばいであるのに対して、介護の需要は増加すると予測されています。これは一人暮らしの高齢者や認知症の高齢者が現状の1.5倍に増加すると予測されていることに基づきます。厚生労働省は2025年に向けて、高齢者を医療機関だけでなく広く地域社会全体で支える、医療・介護の仕組みの整備をすすめてきました。在宅・介護の整備に力をいれるため、医療介護総合確保推進法も整備されました。ご高齢で介護が必要な方を地域で支える「地域包括ケアシステム」の構築が必要です。このシステムは生活・福祉・介護・医療の各分野の協同が必要で、当院も参加をいたしております。
急性期病院としての役割を果たしながら、「地域の皆様のニーズに応えていきたい。」「在宅・介護の現場と急性期の間を隙間なく埋める医療もしたい」と、この想いを具体化したものが当院の地域包括ケア病棟でございます。この地域包括ケア病棟により急性期の治療の終了後も、入院の継続が可能(国が定める上限がございます)となりました。この病棟では、病棟専属のリハビリ担当技師を配置し、計画的かつ積極的なリハビリを実施いたしております。さらに御自宅への帰宅準備や転院の不安を解消するために、入院早期から「在宅復帰支援計画」を作成し、主治医、看護師、薬剤師、管理栄養士、リハビリ担当技師、ソーシャルワーカー、在宅復帰支援担当者などの医療スタッフが協力し、御家族との御相談や準備を行っております。地域全体での在宅・介護を進めていくためには、在宅医療の現場で何か急変や緊急時に入院のできる病床の確保も重要と考えています。このためまた当院では在宅療養の支援病床として在宅介護後方支援病院にもなっております。在宅介護後方支援病院は、在宅の患者さんのご希望により、かかりつけの先生方と緊密な連携をとり、緊急時にはいつでも入院のできる病院でございます。
中津川市民病院は、超高齢化社会の中で、地域のニーズに応えるため、地域の関係機関と連携し、今後も地域医療に貢献する取り組みを着実にすすめる所存ですので、これからも地域の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
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